校長室から皆様へ

平成26年度古川黎明中学校・高等学校入学式 式辞

 新校舎玄関前に移植した校木の白梅が,いつものように,清楚に満開の季節を迎えました。
 この佳き日,PTA会長,同窓会長をはじめ多数のご来賓のご臨席のもと,平成26年度,宮城県古川黎明中学校・高等学校の入学式を挙行できますことは,誠に喜ばしい限りであります。ご臨席の皆様に対しまして,厚く御礼申し上げますとともに,本日,晴れの日を迎えられました保護者の皆様に,心よりお喜びを申し上げます。
 ただいま入学を許可した中学校105名,高等学校全日制課程普通科240名の新入生の皆さん,入学おめでとう。教職員及び在校生一同,皆さんの入学を心より歓迎します。
 本校は,大正9年に志田郡立古川高等女学校として開校,宮城県古川高等女学校をへて,戦後の学制改革により,宮城県古川女子高等学校となりましたが,その間80年以上にわたり,大崎地区の女子教育の中心校として,優れた人材を輩出してきました。
 そして,平成17年4月,宮城県の公立学校として最初の,併設型中高一貫教育校「宮城県古川黎明中学校・高等学校」としての歩みを始め,さらに昨年,念願の新校舎も完成し,古川黎明のセカンドステージが動き出しました。
 今年は,古川高等女学校の開校以来,94周年を迎えました。既に2万9千人を越える卒業生を,国内外に送り出し,古川黎明中学校の卒業生も550名を越えました。これまでの長い期間に積み重ねられた数々の歴史と伝統は,揺るぎなく,100周年に向けて,さらに教育活動の充実に努力していきます。

 本校は,「尚志」「至誠」「精励」の3つの校訓と,「創造力の育成」「自主・自立の精神の育成」「共生の心の涵養」という3つの教育目標を掲げて,教育活動に取り組んでいます。
 まず,中高一貫教育校としての教育です。これは,中学生と高校生が同じ敷地,同じ校舎で学ぶということだけではありません。日常の授業や部活動において中学校・高校の教員が交流しています。本日の入学式に代表される中学校・高校合同の儀式や集会,合同の学校行事である体育祭や黎明祭,生徒会活動や部活動でも,中学生・高校生がともに力を合わせて活動する姿があります。生徒たちも積極的に交流しながら,学校生活を送っています。
 次に,文部科学省から五年間の指定を受けている「スーパーサイエンスハイスクール」「SSH」です。全国では204校が指定されています。本校は,「連携による科学技術系人材の育成」を研究開発課題とし,高校だけではなく,中学校を含めた全校生徒を対象として取り組んでいます。3年目となる今年も様々な活動に取り組み,その成果を地域にも還元していきます。
 新校舎という新しい教育環境のもと,SSHを含めた全ての教育活動において,教職員一人一人が持てる力を十二分に発揮し,チームとして古川黎明の教育活動を推進します。

 さて,新入生の皆さんに2つのことを,お話ししたいと思います。
 1つ目は,「当たり前のことが当たり前にできるようになってほしい」ということです。
 社会には,たくさんの法律や規則,ルールがあります。それを守ることは当然のことです。ここでいう「当たり前のこと」とはそのことではありません。「おはようございます」という挨拶,「ありがとうございます」という感謝の気持ち,「すみません,ごめんなさい」という正直な気持ち,「お世話になりました」という思いやりの気持ち。私たちの社会は,共同生活で成り立っています。そのような言葉を素直に話すことができる生徒になってほしいと思います。
2つ目は,「学ぶ力を身につけてほしい」ということです。
 「学ぶ」とは,知識をただ覚えることではありません。知識を教わり,あるいは自分で調べ考えて身につけ,その知識を使って,物事をよく観察し,疑問を持ち,再び自分で調べ考えて,またよく教わり,新しい知識を身につける,さらに,自分で新しい課題を探して,自分の力で解決していく。このようなこと全体が「学ぶ」ということです。
 古川黎明の学習とは,押しつけられる勉強ではありません。「どうして」「なぜ」が始まりです。楽しいことばかりとは限りません。何日も悩むこともあるかもしれません。でもそれは必要なことです。まず自分で考えることが大切です。受け身ではなく,攻めることが必要です。本校の全ての先生方はその対戦を楽しみにしています。
 新入生の皆さんは,本校での中学校生活あるいは高校生活にたくさんの夢や希望を巡らせていることと思います。皆さん一人一人の喜びと決意が,この壇上までひしひしと伝わってきます。この入学式における今のその気持ちと決意こそが,これからの古川黎明での生活の意欲の源となります。初心を忘れることなく,夢や希望の実現に向け努力をしてほしいと思います。「チーム黎明」は皆さんをサポートします。一日も早く本校での生活に慣れ,積極的に学校生活に取り組むとともに,これからの学校生活で,少しずつ身も心も成長させ,充実した生活を送ることを期待しています。

最後になりますが,保護者の皆様にお願い申し上げます。本日から,お子様をお預かりいたします。保護者の皆さんのご期待に添えるように,我々教職員は,学習指導と生徒指導を両輪として,一致団結して,取り組んで参ります。また,ご家庭と密接に協力しながら,教育活動を進めて参ります。保護者の皆様におかれましては,本校の教育方針をご理解いただき,ご協力,ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 結びに,本日,ご多用のところご臨席を賜りました皆様に,心より感謝を申し上げ,式辞といたします。

 平成26年4月7日
宮城県古川黎明中学校・高等学校   
校長 庄子 英利 

平成25年度古川黎明中学校卒業式 式辞

 暦の上の春とは名ばかりで、連日の吹雪のなか、校木の白梅は、苦寒風雪を乗り越え、日一日とつぼみを大きく成長させ、その開花が待ち望まれるところです。
 この佳き日、同窓会長、中学校PTA会長、中高PTA会長をはじめ多数のご来賓、並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、平成二十五年度宮城県古川黎明中学校 第七回 卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより教職員、在校生一同にとりましても、この上ない喜びであり、ご臨席の皆様に、心より御礼申し上げます。
 さて、ただ今、卒業証書を授与いたしました、八十名の卒業生の皆さん、これで無事に義務教育九年間の業を卒えました。ご卒業おめでとうございます。
 三年前の一月、県立中学校適性検査という難関を実力で突破して、本校第七期生として本校に入学することとなった矢先の三月、突然、東日本大震災という未曾有の災害に見舞われました。その大混乱のさなか、入学式も二週間遅れ、これから始まる中学校生活に、大きな不安を感じたことと思います。しかし、皆さんは自らも被災者でありながら、勇気を奮い立たせ、中学生としてできる様々な被災地支援活動にも進んで取り組んでくれました。この三年間、震災を忘れず、様々な試練から多くを学び、厳しい環境にも負けず頑張る姿をいつも見ることができました。本当にこの三年間、よく頑張ってくれました。
 まず、これから卒業生の皆さんのこの一年の活躍を振り返ってみたいと思います。
 スポーツ部門です。大崎市中体連総合体育大会で、バドミントン女子団体で第二位、個人でもダブルスで二チームが第三位、女子バレーボールも第三位に入賞しました。
 大崎市中体連陸上競技大会では、男子走幅跳びで大会新記録第一位、女子は、砲丸投げで第一位、走高跳びで第一位と第二位に入賞するなど、大活躍しました。他の種目でも上位入賞し、女子総合で優勝しました。
 大崎市中学校駅伝競争大会では、女子総合で第三位に入賞しました。
 さらに、女子円盤投げでジュニアオリンピック陸上競技大会全国大会に出場しました。
 次に、文化部門です。全国中学生人権作文コンテストで全国九十万をこえる応募作品から、全国第一位となる内閣総理大臣賞を受賞しました。さらに、全国小中学生作文コンクールで県優秀賞、宮城県中学校弁論大会で優良賞、少年の主張宮城県大会で優良賞を受賞しました。
 吹奏楽部は全日本中学高校生管打楽器ソロコンテスト南東北大会で金賞、合唱部は宮城県合唱アンサンブルコンテスト中学校の部で金賞・理事長賞に輝きました。
 自然科学部は、「みやぎサイエンス・フェスタ」や「日本学生科学賞宮城県審査会」で表彰されました。
 また、三年生有志が「チーム・アウローラ」を結成して参加した、第一回全国中学校リズムダンスふれあいコンクールの課題曲部門では、最優秀賞となる文部科学大臣賞受賞の快挙を成し遂げました。
 この他にも、多数の大会、コンテスト、コンクールの地区大会、県大会で入賞し、「古川黎明中学校」の底力を十二分に発揮してくれました。
 学校行事では、黎明祭でのクラスパフォーマンス、体育祭での縦割り競技、そして合唱祭。どの行事でも三年生が下級生を常にリードしている姿がとても印象的でした。
 本校は中高一貫教育校として、平成十七年に開校し「尚志」「至誠」「精励」の校訓のもと、教育活動に取り組んでいます。昨年度からは、文部科学省「スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)」の指定を受け、中学校と高校の連携も深め、教育活動の一層の充実に努めてきました。
 このような中で卒業生の皆さんは、中学生と高校生との交流の活発化を図るために、黎明祭、体育祭などの中高合同の学校行事やあいさつ運動などの生徒会活動にも熱心に取り組んでくれました。昨年八月には念願の新校舎が完成し、教室棟の南校舎では、一階の中学生から、四階の高校一年生まで、中高生が同じ校舎で生活するようになり、一層その気持ちを強くしたものと思います。
 学校の伝統とは、脈々と受け継がれていくものではありますが、古川黎明中学校の卒業生は、皆さん第七期生を含めて、まだ五百五十七名であります。受け継ぐべき伝統も重要ですが、新たに伝統を生み出していくことも大切だと思います。後輩たちは、間違いなく多くの伝統を引き継ぎ、新しい学校づくりも継承してくれると思います。古川黎明高校や他の上級学校へ進学後も、この古川黎明中学校での生活をいつまでも忘れないでいてほしいと思います。
 もう一つ、皆さんを暖かく見守ってこられた保護者やご家族、地域の方々のご支援に対する感謝の気持ちも大切にし、決して忘れないでほしいと思います。

 次に、今日の門出に際して、卒業する皆さんにはなむけの言葉を贈りたいと思います。
 それは、臨床心理学者で、文化庁長官を務められた河合隼雄さんの著書「こころの処方箋」から、「百点以外はダメなときがある」というものです。
 「人生にも、ここぞというときがある。それはそれほど回数が多いものではない。とすると、そのときに準備も十分にせず、覚悟も決めずに挑むのは、全くばかげている。ところが、案外、そのような時でも九十点も取ればよかろう、という態度で臨む人が多いように思われる。このような人が、自分はいつも努力しているのに、運が悪いと嘆くのは、ことの道理がわかっていないと言うべきであろう。」と述べています。
 ここでいう百点とは、いわゆる試験の点数だけとは限らないと思います。どこまで頑張るのか、努力できるのかということも含む、それぞれの人の生き方と関わるものだと思います。通常の生活では、人それぞれの平均点であれば特に問題はないのだろうと思います。しかし、本当の試練は必ずいつかやってきます。前もってわかっている場合もあれば、突然やってくる場合もあると思います。そのとき、試されるのではないでしょうか。そのとき、果たして皆さんは全力を出せますか。大丈夫ですか。
 しかし、本校で三年間真剣に学習や様々な活動に正面から取り組んできた皆さんであれば、しっかりと力を蓄えてきていると信じています。そして、この時とあれば、十二分に力を発揮してくれるものと思います。
 社会の風潮に流されず、自分の意志を持ち、常に教養を高める習慣が身についていれば、いつでも百点である必要はありません。それよりも、必要な時にメリハリをつけて全力投球できる人、そして、感性豊かな人になってほしいと思います。

 保護者の皆様に申し上げます。
 お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今日のこの姿を、三年前の姿と重ね合わせている保護者の皆さんもいらっしゃると思います。お子様方は、本当に成長しました。心身ともに大きくなりました。
 中高一貫教育校である本校で、日常生活において高校生と身近に接し、学校行事や部活動で交流し、さらに、一貫校としての独自の教育活動やSSH事業を経験することにより、お子様方は、本校教育目標にある、創造性を育み、自主・自立の精神と共生の心をしっかりと身につけてきました。今後、高校生としてもう一段の飛躍をしていくものと考えております。この三年間、保護者の皆様から本校の教育活動に対する深いご理解とともに、暖かいご支援、ご協力を賜りました。ここに、深く感謝申し上げます。
 最後になりますが、卒業生の皆さん、古川黎明中学校で学び、体験し、本校で過ごした三年間の有意義な時を忘れず、これからの高校生活をより充実させることを期待しています。皆さんが、これからも故郷の復興と未来のふるさとの発展のため、行動し続けることを心から願ってやみません。
 結びに、本日はご多用のところ、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、保護者の皆様に厚く御礼を申し上げ、式辞といたします。

 平成二十六年三月九日
宮城県古川黎明中学校        
校長 庄子 英利

平成25年度古川黎明高等学校卒業式・式辞

 暦の上では春を迎えたものの、今だ冷たい北風が吹き付ける中、植物たちは春の太陽の光を受け確実に目覚めの季節を迎えました。校木の白梅も、苦寒風雪を乗り越え、百花のさきがけとなるべく、堅く小さなつぼみが日一日と大きく成長してきました。
 この佳き日、同窓会長の千葉 典子 様、PTA会長の伊藤 知昭 様を始め多数の御来賓の御臨席を賜り、平成25年度宮城県古川黎明高等学校第9回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより教職員、在校生一同にとりましても、この上ない喜びであり、御臨席の皆様に、心より感謝申し上げます。
 さて、ただ今、卒業証書を授与した、全日制課程普通科241名の生徒諸君、卒業おめでとう。3年前を振り返れば東日本大震災による大混乱のさなか、本当に高校生活は始まるのだろうかという不安の中、2週間遅れで行われた入学式。その後の3年間にも、様々な試練が繰り返しありました。皆さんはその厳しい環境の中でも学業を全うし、今日、晴れて宮城県古川黎明高等学校の卒業生となりましたこと、心からお祝いします。
 また、保護者の皆様におかれましても、お子様の御卒業、本当におめでとうございます。この日を迎えるまでに数多くの御苦労があったことと思います。本校でお預かりしましたお子様方は、在学中に精神的にも大きく成長し、今後自立し飛躍が十分期待できるまでになりました。心からお祝い申し上げます。
 本校は、大正9年(1920年)、旧古川高等女学校として開校以来、93年、卒業生は本日、29,180名となりました。平成17年度に、男女共学化、併設型中高一貫教育校となり、古川黎明高等学校と改称してからも、2,156名の卒業生を送り出しています。
 本校は「尚志」「至誠」「精励」の校訓のもと、「自ら課題を発見し解決する生徒の育成」「自立し未来に立ち向かっていく生徒の育成」「互いをよく理解し共に生きる生徒の育成」という3つの教育目標を掲げ、教育活動に取り組んできました。昨年度からは、文部科学省「スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)」の指定を受け、教育活動の一層の充実に努めてきました。
 このような中で卒業生の皆さんは、中高一貫教育校である本校をよく理解し、中学生と高校生の交流をいかにして活発にしていけばよいかよく考え、黎明祭、体育祭、あいさつ運動などの学校行事に熱心に取り組んでくれました。昨年8月には念願の新校舎が完成し、教室棟の南校舎では、1階の中学生から、4階の高校1年生まで、中高生が同じ校舎で生活するようになり、一層その気持ちを強くしたものと思います。SSHでの活動でも、初年度から積極的な取組が見られ、後輩への影響力を強く発揮してくれました。
 また、高校生活の大部分を旧校舎で生活した皆さんは、旧校舎への思い出もとても強いと思います。1月に発行されたPTA広報誌「きらり」には、3年生を中心に旧校舎全てが思い出のスポットであるという声がありました。慣れ親しんだ旧校舎をいつまでも記憶にとどめておいてほしいと思います。
 さらに、部活動においては、最後の最後まで一所懸命プレーする姿は、後輩たちの脳裏にしっかりと焼き付いたことと思います。試合やコンクールは勝負です。しかし、その過程でそれまでの努力の成果や勝敗を越えた何かを感じ取ったはずです。このことは、これからの長い人生での良き思い出であり、再チャレンジやキャリアアップの目標となるはずです。努力は裏切らないといいます。これから、皆さん自身が作成していく人生の道しるべの1ページに是非加えてください。
 そして、皆さんを暖かく見守ってこられた保護者や御家族に加え、地域の皆様の御支援と御協力に対する感謝の気持ちも決して忘れないでほしいと思います。
 次に、今日の門出に際して、卒業する皆さんに2つお話ししたいと思います。
 1つは、「お陰様です」。
 何気なく使っている言葉、とても心が和やかになる言葉だと思います。これから、皆さんは進学や就職をし、社会人としての生活が始まります。高度に発達した文明社会となった現代では、私たちは、もはや全てを自給自足し一人で生きていくことはできません。私たちには様々な社会的生活が必要不可欠だということです。それは、むずかしいことではありません。普通のことをごく普通にしていればできることなのです。その基本はあいさつです。これは皆さんには何の不安もないでしょう。その次に、「お陰様です」と自分から話すことです。共同社会、共同生活を円滑にする魔法の言葉です。日本人が決して忘れてはいけない美しい言葉だと思います。
 2つ目は、柳田邦男さんの著書「気づきの力」から、「鋭い見る眼を持て」ということです。
 見る眼を鋭く豊かにするのは、豊富な知識と分析的な思考力が必要だが、それに加えて鋭敏な感覚・感性を持つことである。感性が豊かでなければ生き方を変えるような「気づき」は生じない。と述べています。
 自分の意志を持たず、社会の風潮に流され、他人の意見に翻弄されるのではなく、生涯にわたり教養を高める努力を惜しまず、自己を確立し、自立し、感性豊かに生活していくことが大切なことだと思います。しかし、「言うは易く行うは難し」です。特に感性という言葉を、冷静に見つめ、しっかりと考えていくことが、著者の言う「気づき」につながるのではないかと思います。
 最後になりますが、本校で過ごした3年間の有意義な時を忘れず、これからも、充実した日々となることを期待しています。本校校歌の一節にあるとおり「わざみがき 心きたへよ」であります。皆さんのこれからの努力が、未来のふるさと発展と充実の原動力となることを心から願ってやみません。
 結びに、本日は御多用のところ、御臨席を賜りました御来賓の皆様、保護者の皆様に厚く御礼を申し上げ、式辞といたします。

 平成26年3月1日
宮城県古川黎明高等学校 校長 庄子 英利

新校舎落成記念式典・式辞

 日一日と秋も深まり,本校校木の白梅も,葉を落とし始め,静かに冬に向けた装いを整え始めたところであります。
 この佳き日,多数のご来賓のご臨席のもと,本日ここに宮城県古川黎明中学校・高等学校新校舎落成記念式典を挙行できますことは,誠に喜ばしい限りであります。ご臨席の皆様に対しまして,厚く御礼申し上げます。
 おかげさまで,このように大変素晴らしい校舎が完成いたしました。工事関係者の皆様,宮城県教育委員会並びに,ご協力いただいた関係者の皆様に対しまして,深く感謝申し上げます。
 本校は,大正9年,志田郡立古川高等女学校として開校し,戦後の学制改革により,宮城県古川女子高等学校となりました。平成17年4月には,宮城県内の公立学校初の併設型中高一貫教育校,「宮城県古川黎明中学校・高等学校」として再出発しました。
 また,今年は,古川高等女学校が開校してから93周年を迎え,これまでの長い歴史に培われ,積み重ねられた良き伝統は,今も脈々と生き続けております。この春までの卒業生総数も,中学校も含め,二万九千人を超え,県内各地のみならず国内外にわたり,優れた人材を数多く輩出してきました。
 さて,これまでの校舎を振り返ると,初代校舎は,開校2年目の大正11年3月に,仮校舎の志田郡役所から現在地に新築移転しました。その後,昭和38年3月に二代目校舎の第1期工事が竣工し,7年後の昭和45年に最終第7期工事が竣工しました。
 初代校舎は木造で,当時の卒業アルバムを開いてみると,懐かしさを感じさせる趣のある校舎で,40年以上にわたり大崎地区あこがれの女子校の校舎として使われた歴史がありました。二代目の校舎は鉄筋コンクリートの近代的な校舎となり,今年7月まで約50年にわたり,たくさんの卒業生,在校生に親しまれ,大切に使われてきました。
 今年7月,三代目となる新校舎が完成しました。限られた敷地内に,様々な工夫が取り入れられ,バリアフリーはもちろんのこと,環境に配慮した設備も設置され,より安心・安全な校舎となりました。
 これまでは,中高一貫教育校とはいえ中学生,高校生が別校舎でしたが,現在は南校舎に全生徒が揃いました。各フロアには中学校・高校の特別教室などが効果的に配置されるなど設計にも工夫がなされており,今後さらに中高の連携を推進していきたいと考えております。また,校舎中央に配置されたこのアリーナ,北校舎四階の大講義室などは新校舎自慢の施設設備であります。
 本校は,歴史と伝統を踏まえ,「尚志」「至誠」「精励」の校訓を基に,「創造力の育成」「自主・自立の精神の育成」「共生の心の涵養」の三つの教育目標を掲げ,様々な教育活動に取り組んでおります。
 また,昨年,文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受けました。これは,高校だけではなく,中学校を含めた全校生徒を対象としたものであります。今年度は2年目を迎え,少しずつその成果が現れ始めてきました。理科や数学に対する興味関心の高まりのみならず,コミュニケーション能力の高まりも感じられるようになってきました。今後は,新校舎の素晴らしい施設設備の活用により,尚一層,教育活動を充実させ,発展させるよう努めていきたいと考えております。
 次に生徒の皆さん。言うまでもなく,この新しい校舎は,学校生活を有意義に過ごすために作られた,生徒の皆さんのものであります。そして,これから入学してくる未来の生徒のものでもあります。さらに,地域に開かれた学校として,宮城県民のものであります。これまで同様,校舎に優しく接し,丁寧に使い,いつまでも,50年先までも美しく保つように心がけてほしいと思います。この新校舎で生活できる喜びと幸せを忘れることなく,感謝の気持ちを持ち続けてほしいものであります。
 われわれ教職員も,新しい環境で教育活動に取り組める喜びを胸に秘め,新校舎という最大最強の教育環境を十二分に使いこなし,チーム黎明として教職員が一丸となり,校訓,教育目標の達成に向けて,生徒,保護者そして地域の皆様とともに,古川黎明中学校・高等学校の教育活動に邁進して参りますので,今後とも,皆様方のご支援,ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 最後になりますが,本日はご多用のところご臨席を賜りました,ご来賓の皆様に心より感謝を申し上げ,式辞といたします。

 平成25年10月25日
宮城県古川黎明中学校・高等学校   
校長 庄子 英利